ピッツバーグ大学 Katz Graduate School of Business 日本人在校生によるウェブサイトです。
イニシャル Y・O
留学形態: 企業派遣(医療機器)
出身大学: 東京外国語大学(欧米第二課程フランス語専攻)、同大学院(総合国際学研究科国際協力専攻)
専攻 : Strategy & Marketing
海外経験: 幼少期・米国カリフォルニア州(5年)、学生時代・パリでの国際機関インターンシップ(半年)、
その他海外出張(年数回)
・Why MBA
学生時代は国際機関を目指していたため、民間企業に入社すると決めた時点で持っていた強みは、国際法に関する知識と、グローバルな海外経験のみでした。配属先の法務部において、日常的な契約検討・交渉から国内外のM&Aまで様々な経験を積むことを通じて、将来マネージャー以上のポジションで活躍し、会社をリードしていくことのできる人材となるためには法律知識だけでなく、より事業全体を見渡すことのできる経営に関する知識が不可欠であると感じ、MBA留学を志しました。
・Why Katz
社費留学制度がまだ無かった状況で、社内で新たに制度を提案・構築する上では、2年間実務から離れて留学をすることは若干ハードルが高かったということと、個人的なライフプランからも、当初から1年制での留学を希望していました。また、既にインハウスの資格者やロー・スクールを卒業し法律に関する強い専門性を持ったメンバーが法務部には多数いる中で、自分の強みを活かし、社内でのキャリアチェンジを実現して経営企画や事業開発など他部門で経験を積むためには、前提としてビジネスに関する実践的なスキルを身につける必要もあると考えていました。
当初は、1年制MBAプログラムが多数ある欧州の学校なども調べていましたが、Katzは、歴史ある1年制プログラムを有していて、特に、Experience-Based Learningを通して、少人数制で実践的に学ぶことを重視しているという点や、世界的にも有名なピッツバーグ大学医療センターが隣接しており、最先端の医療産業が集まっている都市で学べるという点が、魅力的でした。最終的には、アラムナイの方々や、ピッツバーグ駐在経験者の方とのお話も踏まえて、Katzへの理解を深め、志望校としてのフィット感を得ることができました。
・受験プロセス
2018年 6月 社費留学として受験準備を進めることについて、社内で内諾
2018年 7月 AGOS受講開始(GMAT対策)、TOEFL受験(2回)
2018年10月 Katzの説明会に参加(AGOS・QS MBA Fair)
GMAT初受験(12月まで計3回受験)
2019年 1月 GRE対策に切替
2019年 3月 GRE受験、Katz同窓とのスカイプインタビュー
エッセイ対策・出願・面接準備
2019年 4月 GRE受験(2回目)、Katz面接・合格(1年制・秋学期(8月)開始)
・TOEFL
基本的な参考書をやり込んだ上で受験し納得のいくスコアを出すことができたので、MBA対策としてはGMAT・GREに注力しました。
・GMAT・GRE
GMAT対策としては、AGOS(渋谷)のVerbal・Mathを受講しました。その他、Mathに特に苦手意識があったので、センター試験レベルの参考書やジェイマスをやり込みました。
しかし、本番ではなかなか実力を発揮しきれず、回数を重ねても、努力が本番でのスコアに反映されなかったため、1月にGREに切替えました。GMAT対策は、GREに向けて無駄ではありませんでしたが、GREを受験してみて、解いた問題を見直すことができるGRE
の方がタイムマネジメントや精神的な観点から合っていたと感じたので、GMATに伸び悩む方やMathの苦手意識が強い人には、早い段階からGREも視野に入れられると良いと思います。
・エッセイ・インタビュー
エッセイとインタビューの対策は、AGOS(渋谷)の日本人/ネイティブによるコンサルティングを活用しました。コンサルティングを通じて、志望理由を精査できたと思います。また、2018年10月に開催されたAGOS・QS MBA Fair でのKatz説明会においてアラムナイの方に直接お話を聞いたり、その後在校生にメール等でコンタクトできたことは“Why Katz”をより明確にしていく上で、大きな助けとなりました。
インタビューは、AGOSのネイティブのコンサルタントと直接面談をした後、スカイプセッションで2回練習をしました。しかし、本番で棒読みになることは避けたかったため、基本的な質問への応対ポイントはまとめつつ、コンサルタントには新しい質問を投げかけてもらい、活用したい良い表現や反省点はメモして、改善を図るという練習をしました。実際のインタビューはスカイプに類似したZoomというビデオ会議システムでしたが、機能としては同じで、画面越しでインタビューを受けるにあたってある程度事前に心構えができていたのは良かったと思います。本番では、限られた時間ではありましたが、インタビューワーとじっくり対話を深め、熱意を伝えることができました。
・最後に
経験者は口を揃えて言うことではありますが、限られた時間の中でMBA受験対策をするためには、余裕をもったスケジューリング、フィット感を含めた志望校の精査、自身の弱点の特定とそれに対しての徹底した対策などを、一つ一つ、確実に達成していく必要があります。MBAに興味を持った時点から、受験へのカウントダウンは始まっていました。
大きな反省点でもあるため、言い訳にはしたくはないのですが、私の場合は新たに社費留学制度を構築する最中であったため、不確定な要素もあることから、部内含め社内で限られた人にしかMBA受験対策をしていることを伝えることができませんでした。そのため、プロジェクトや業務量は通常と大差ない状況で並行して準備を進め、仕事と勉強のバランスをうまくコントロールできないままでGMAT対策を続けてしまっていました。受験することを堂々と宣言し、私費で行く心構えで受験対策のために思い切って休暇を申請し、上長と相談して早めに業務とのバランスを考えて自ら負荷の高いプロジェクトは降りるといった行動を早めにとっていれば、GREへの切替を含め、もう少し余裕のある対策ができたかもしれません。
最後までスコアに伸び悩み、崖っぷちの状況の中で何度も諦めそうにもなりましたが、その中でもWhy MBA・Why Katzの気持ちだけは強かったので、様々な人に支えられながら、イレギュラーではありますが、1年制で秋学期(8月)開始という形で合格を掴むところまでやりきることができたと思います。MBA受験は生半可な気持ちでは難しいですが、社費の制度の有無に関わらず、興味があれば是非チャレンジしてみてください。特に女性は、今後のキャリアやライフプランのタイミングで悩まれる方も多くいらっしゃると思いますが、可能性を更に広げるきっかけになると思いますので、応援しています。